IT業界から脱出は可能か? -IT業界やめたい人必見-

脱IT業界

IT業界を辞めたいエンジニアの皆さん、こんな悩みを持っている方が多いのではないでしょうか?

鬱リーマン
鬱リーマン
  • IT業界から脱出したいが出来るか不安
  • 頑張ってIT業界に入ったが激務でついて行けない
  • 他業種に転職した場合のメリット、デメリットが分からない      

もしあなたが今、IT業界で疲弊しているのであれば、それはあなた自身の能力不足ではなく働いている業界や会社が問題なのかも知れません。

個人のスキルを高める事も重要ですが、どの業界や職種で働いていくかというのが労働環境を大きく左右する要因です。

今回は私の経験談も踏まえて、皆さんにIT業界から脱出に向けて情報共有をさせて頂きます。今回の記事は約8,000文字くらいの記事で10分~15分程度で読めます。

また忙しい人向けは最後のまとめだけでも読んでください。

この記事の要約を記載しています。

この記事でお伝えすること
  • IT業界から脱出は可能なのか?
  • IT業界を辞めた事で得られるメリット、デメリット
  • デメリットの対策

リーマン<br>サバイバー
リーマン
サバイバー

こんにちは、脱IT業界成功者のリーマンサバイバーです。
 

以前はITベンダーに勤めていましたが、無事にIT業界から脱出し今は大手メーカーでワークライフバランスの取れた生活をしています。

 

しかも、ありがたい事に年収は300万円から500万円に増え、残業時間も60時間から15時間程に減少しました。

IT業界から脱出は可能? -他業界転職は出来るのか?-

結論から言いますと、『IT業界から他業界への転職は可能です』。私自身もIT業界から製造業へ転職し、信じられないほど労働環境は改善されました。

この章ではなぜ他業界転職は可能だと言い切れるのか?その根拠を皆さんに共有させて頂きます。

これを見ていただけると、ネット界隈で言われている『IT業界を辞めたら警備員か無職しかない』というのが、いかに根拠のない話か分かります。

今やITスキルはどの業界でも必須

2023年現在医療、小売、製造など全ての業界でデジタル化が進んでいます。IT技術はもはやどの業界にとっても必須のスキルとなっています。

例えば、病院では膨大な医療データを解析し、最適な治療法を見出すことが求められています。小売業では、POSデータから商品の需要を予測するシステムが欠かせません。

工場でもIoT化が進み設備の稼働状況を可視化する取り組みが進んでいます。また、単純な入力作業などはRPAやVBA,Pythonによる自動化が当たり前になってきています。

つまり、私たちがIT業界で培った知識(例えばDB設計,データ解析方法,業務効率化ソフトの実装)などは、業界職種を問わず必要不可欠な物なのです。

IT業界の経験や知識は他業界では付加価値が高い

IT業界にいると「出来て当たり前」,「知っていて当たり前」のスキルが他の職種や業界では喉から手が出るほど欲しいスキルであることはよくある事です。

以下はLittle Softという会社が発表した全国30~50代の会社員の約1,000人対象としたITスキル・利用ツールに関する調査結果の抜粋事項です。

簡単なITスキルでも希少価値は高い

 要約すると、下記の4点となります。

要約 ①
  • ① 簡単なエクセルの関数(SUM関数)などは約70%以上の人は使用できる。
  • ② 『LOOKUP関数』や『COUNTIF関数』が使用できる人は約40%に低下
  • ③ VBAについては半数以上55.3%が作成できない
  • ④ 独力でVBAを実装できる人材は33%と少数派

IT業界に従事している人にとっては、②~④のVBAを組むことやExcelのVlookup,CountIFなどの関数を使用する事は日常茶飯事なので特別な技術や知識ではないと感じているのではないでしょうか?

そういった我々が当たり前に使っている知識や技術は、一般的にみると実は希少価値の高いスキルであることが上記の調査より分かりました。

私自身の経験でも、sumifs関数を使用した簡単なExcelの表を作成した際に、何人かの人に「天才だね」と言われたことがありました。

個人的には「どこが?」というのが正直な感想でしたが、他業種の人から見るとやはり私達が持っているスキルというのは、希少価値の高いスキルなのです。

リーマン<br>サバイバー
リーマン
サバイバー

 IT業界でいう「普通のスキル」は他業種、他業界の人から見れば「希少価値の高いスキル」

ITスキルの必要性は高い

ではITスキルの必要性についてはどのような結果なのか、以下のアンケート結果をご覧ください。

この調査結果を要約すると、下記2点です。 

要約 ②
  • 半数以上(60.9%)の職場で業務に必要なITスキルを持っている人材がいない
  • 67.6%がITスキルを習得する環境とサポートが整っていない

業務の改善や見える化などを行おうとしても実施するスキルがない方が大部分です。またそれ以前に、必要な情報をネットから調べるという事が出来ない人も相当数います。

極端な例ですが、単純なネットワーク設定やPCの初期設定すら出来ない人が多いです。驚くかもしれませんが、新しい業務ソフトのインストールなども手順書があったとしても出来ない人が多数派なのです。

リーマン<br>サバイバー
リーマン
サバイバー

私の経験でも、「それググったら一番最初に出てきますよ。」という事でさえ自分で調べる事も出来ない人(40代~50代)が相当数いらっしゃいました。

ここまでの内容を整理するとこのようになります。

第1章のまとめ
  • 私達が既に持っているITのスキルは下記3つが当てはまる市場価値が高いスキル
  • ① 汎用性が高い ➡ どの分野や業界でも必要となるスキル
  • ② 希少性が高い ➡ ITスキルを持っている人は少数
  • ③ 必要性が高い ➡ 約半数は業務に必要なITスキルを持っていない

つまるところ、IT業界内では当たり前の技術や知識でも、働く業界や職種を変えると一気に希少性が高くなるスキルなのです。その為、「IT業界から他業界への転職は可能」であると判断できます

IT業界から他業界への転職 -メリット Top4-

ここまでで、「IT業界から他業界への転職は可能」であるということは納得して頂けたかと思います。次にIT業界から他業界への転職した際のメリットとデメリットをご紹介させて頂きます。

メリットとしては、以下の通りです。もちろんどの業界に行くかで得られるメリットは変わって来ますが、私の経験(IT業界 ➡ 製造業)でも得られた4つのメリットです。

IT業界から他業界への転職 メリット Top4
  • ① 時間にゆとりが生まれる ★
  • ② 繁忙期が決まっている事が多い 
  • ③ IT業界特有の人間関係からの解放 ★
  • ④ 社内での付加価値が高まる ★

時間にゆとりが生まれる

システムトラブル対応やプロジェクトの納期に追われて毎日終電帰り、そんな話は皆さんも聞き飽きたぐらい聞いている話かと思います。

事実他業種に比べやはり残業時間は多く、就職・転職口コミサイト「Vorkers」が2018年に発表した「業界別残業時間(月間)ランキングTOP30」では、63.63時間/月と6位に位置しています。

IT業界以外でも、かなりの残業時間になっている業種や業界もあります。その為次に転職を考えるのであれば、少なくともこの上位10業種や業界については避けるべきでしょう。

リーマン<br>サバイバー
リーマン
サバイバー

 私の経験ですが、中小SESから大手製造業の生産管理課へ転職した為、残業時間は60時間/月から15時間/月へ大幅に減少しました。

 

 その為、家族との時間や自分の時間を取り戻せた為、QOLは比べ物にならないくらいに上がりました。

繁忙期が決まっている事が多い

仕様変更やトラブル発生で仕事のピーク時期が不規則に訪れるのがIT業界のきつい所でもあります。そのため、仕事とプライベートのメリハリがつけづらく感じることもあるのではないでしょうか。

実際に私も見たことがあるのですが、サーバートラブルなどで子供の参観日をキャンセルして夜通し対応していた人や、システムトラブルで友人の結婚式から抜け出してきた人など、悲惨な例は挙げればきりがありません。

これに対して他業界は事業の性質上、繁忙期が限定的です。例えば小売業界なら年末年始や夏休み期間、製造業界なら四半期末といった具合です。

月ベースでも、繁忙期が月初と月末などわかっている場合がある為、プライベートの予定も比較的立てやすいなどの特徴があります。

IT業界特有の人間関係からの解放

全員がそうであるとは言いませんが、IT業界で働く人の中には癖が強い人が多く、信頼関係の構築やコミュニケーションを取るのがかなり難しいことがあります。

その理由としてはプロジェクト毎に人間関係がリセットされる場合が多いため、長期間にわたって人間関係を構築するという文化が根付きにくい業界であることがあげられます。

その為IT業界には我が強く自己愛性が高く、その場しのぎの対応をする人が多くなる傾向があります。

しかし、他の業界では調達先のパートナー会社、顧客の会社、社内の人間関係などは長期間にわたる場合が多く、問題がある方はすぐに情報共有され淘汰される傾向が高いです。(もちろん例外もあります。)

私自身の経験でも、IT業界ではいわゆる変人(いい意味でも悪い意味でも)が多く、また特にSES界隈では人を使い捨てるような労働環境が当たり前でした。

社内での付加価値が高まる

働く業界や職種を変えるだけで自分の付加価値が高くなることは普通にある事です。

これはある種のせどりと同じ理論で、同じ商品でも売る人や売る場所を変えるだけで売価を20%上げても普通に商売として成り立ちます。

例えば水を売るにしても、水が豊富にある場所では売り物としての水の価値は下がります。しかし砂漠に行ったらどうでしょうか?適正価格の2倍の価格でも飛ぶように売れるでしょう。

この例えの「水」が我々で言う「ITスキル」「知識」であり、知らない人や出来ない人が多い他業種の人達にとっては、私達の価値は2倍以上に膨れ上がる可能性だって大いにあるのです。

IT業界から他業界への転職 -デメリット Top3-

さてここまで、「IT業界から他業界への転職 メリット」をご紹介しました。次にデメリットをご紹介いたします。

当たり前の話ですが、メリットがあればデメリットもあります。これからご紹介するデメリットは多くのアンケート並びに自身の実体験をもとに書かせて頂きます。

IT業界から他業界への転職 デメリット
  • ① 何でも屋にされやすい ★
  • ② 新しい業界や職種の知識を手に入れるまでが大変 
  • ③ 新しい人間関係構築が大変 ★★★

何でも屋にされやすい

これは非常によくある話ですが、「ITに詳しい人認定」をもらうと、PCの故障からプリンターの設定、ネットの接続方法などあらゆる依頼が舞い込んできます。

当たり前の話ですが、事前に面接時に自分の得意分野や職務経歴などは伝えているかと思います。ですが残念ながら、人間の脳は非常に都合がよく事実を捻じ曲げます。その為「ITに詳しい人」=「ハイテク関係全てに詳しい人」と捉えられがちです。

リーマン<br>サバイバー
リーマン
サバイバー

 我々IT業界にいる人間からすると、

 それって「外科医」と「歯医者」ぐらい専門知識がかけ離れていますよ、

 という事でも知らない人からすると同じ「医者」という風に捉えられてしまいます。

 そして気付けば、多岐にわたる雑多な事務処理や自動化処理を請け負う「都合のいい何でも屋」のようになってしまいがちです。

 もちろんITの激務に比べればそれでも楽な方なのですが、せっかく転職しても、いい様に使われてしまっては転職した意味がありません。

 また社内の何でも屋になってしまうと、専門性がなくなり今後の自分の市場価値が下がる危険性もあります。

新しい業界や職種の知識を手に入れるまでが大変

これは異業種転職をした人間の宿命でもありますが、意外と大変です。特に新卒からIT業界一筋にいる人にとっては非常にきつく感じることかと思います。

実際にも異業種転職をして失敗したことの第2位(約14.9%)に位置づけられることでもあります。詳細は「Biz Hits」調査結果を参照してください。

残念ながらこれについては、真摯に学び続けることしかありません。逆に言ってしまえば、0から学び続けられる業種や業界を選択することが非常に重要になってきます。

その為いくらその業界がこれから伸びると言われていても、まったく自分が興味がない業界や職種というのは避けた方がいいでしょう。間違いなく続きません。

新しい人間関係構築が大変

これもよくある事なのですが、どの業界、会社に転職しても、新しい人間関係の構築はかなり労力が掛かります。また一定数は「癖のある人」がいる為、慣れるまではかなり精神面では消耗します。

 以下は「CAREER POCKET」という会社が、3ヶ月〜1年の間に転職した全国男女500名(20-49歳)を対象に行ったアンケート結果です。

要約
  • 76.8%の人が転職後、何らかの悩みがあった
  • その中でも「人間関係」の悩みが一番多く28.2%であった

このアンケートでは、「労働時間」や「給与」などの待遇面の悩みよりも「人間関係」での悩みが多くあるという結果が分かりました。

以上の3つがデメリットです。私自身の実体験ときちんとしたエビデンスを元にご紹介いたしました。では次に、デメリットの対策をご紹介いたします。

IT業界から他業界への転職 -デメリット対策 Top3-

 私の実際の経験で効果があった方法かつ、多くのインフルエンサーやビジネスマンが採用している対策を3つご紹介いたします。どれも信頼性が高くかつ、私個人が実践しても効果があった物をご紹介いたします。

デメリット対策
  • ① 専門分野の明確化 -何でも屋対策-
  • ② 社内コネクタを探す -最短で業務知識を取得する-
  • ③ 信頼残高を貯める -良質な人間関係構築方法-

専門分野の明確化 -何でも屋対策-

社内の「何でも屋」にならない為には、自分の専門分野を明確化する事が大切になってきます。その為に、私が行った3つの事をご紹介いたします。

何でも屋にならない為に
  • ① 自分の専門分野をはっきりと周りに伝える。
  • ② 専門分野ではしっかりと結果を出す。
  • ③ 専門外であればきっぱりとNoと言う。

まずは、自分が一番得意なスキルを「専門分野」として周りに伝えて下さい。例えば、エクセルのマクロ(VBA)が得意であれば、「もしエクセルなどの自動化の要望があれば私に言ってください」と伝え下さい。

そして、その分野ではしっかりと結果を出してください。これは比較的簡単に出来るかと思います。前述した通り、何せ相手はIT音痴な集団です。

上記の①と②が出来れば自分の存在価値や付加価値は同僚や上司に周知ができます。その上で専門外の事や担当外の事を依頼された場合は、きっぱりと「No」を突き付けてください。

不思議なもので、新参者でも自分にとって利益になる人物であると認識されると驚くほど「No」が通りやすくなります。(ただし、言い方には気を付けてください。)

社内コネクタを探す -最短で業務知識を取得する-

新しい事を学ぶ上で効率よく知識を手に入れる方法はあります。下記は私が行った3つの事です。これで約1年半ぐらいで、5年目の有識者と並ぶぐらいの業務知識を手に入れました。

効率の良い業務知識の取得方法
  • 社内情報通(コネクタ)を探す
  • プライドを捨てて、素直に聞く
  • 何か1つでもGiveをする

どの会社にも、社内の業務分担や人間関係から部長、課長の好き嫌いなど社内の情報をなぜか知っている情報通がいるはずです。その人をまずは探してください。

見つけ方は、昼休みに休憩所や給湯室、喫煙所に行ってみてください。皆さん雑談をしているかと思いますが、その雑談の中で中心人物が高確率で社内情報通(コネクター)です

コネクターを探す理由は単純です。最初はその社内で誰がどの業務を実質行っているか?などの情報がないので、質問したくても誰に聞いたらいいかさえ分からない状況だからです。コネクターが見つかったら、自分が分からない分野の有識者を紹介してもらいましょう。

後は有識者に素直に質問をして知識を得ることです。恥ずかしい、そんなことできない、などという言い訳は不要です。

ともかく頭を下げて不明点は素直に聞くことが大切です。役に立たないプライドは、さっさと燃えるゴミの日に出してください。

しかし、質問ばかりして相手の時間を奪ってばかりでは、やはり良好な関係は築けません。

その場合は何か1つでもGiveをすることです。何もGiveする物がない場合は、「今度●●関係で困ったことがあれば言ってください。今度はこちらが助けますよ」と伝えてください。

先ほどご紹介した専門分野の表明にもなりますし、相手に自分は味方である印象を持ってもらえますので、良好な関係を築けますし必要な業務知識も手に入ります。

信頼残高を貯める -良質な人間関係構築方法-

最初の段階では、信頼を得るための行動が大切です。当たり前の話ですが、「挨拶は欠かさず行う」、「引き受けた仕事は納期をきっちりと守る」、「出来ない事は出来ないとはっきり言う」などの基本的な社会人としての対応を丁寧にすることを心がけてください。

最初から成果を求めるのではなく小さな信頼を少しずつ積み上げることが大切です。その為最初の1年は結果が出なくても焦らずに、信頼の貯金をする事を念頭に行動してみてください。

またその職場のキーマンを見つけ、なるべくその人とコミュニケーションを取る事を心がけてください。

IT業界から脱出は可能か? まとめ

ではここまでのまとめです。

このような内容となります。

もし今、あなたがIT企業で働いてブラックな労働環境であれば、それは貴方の能力不足ではなく働いている業界や会社が問題なのかも知れません。

業界や職種を変えると労働環境も驚くほど改善されます。むしろ個人のスキルより大きな要素となりえます。

次は具体的な転職方法についてご紹介いたします。ここまで読んでいただき誠にありがとうございます。

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